叶う。 Chapter3




確かに悪いのは私だけれど、アンナもずっとお金の事を考えて生活してこなかったし、私もわりと無頓着だから気を付けないといけない。


折角お父さんの好意で、お小遣いを貰ったのにそれを忘れて来るなんて、お父さんからしてみたら腹が立つのは当たり前だろう。


本来なら、お父さんからしたら無駄な出費なのだ。

だけれど、美しくしていなきゃいけないならどうしたってお金はかかる。

なるべく無駄遣いをしないように気を付けようとは思うけれど、きっとお父さんからしてみたら幾ら遣っても綺麗にしておけという気持ちなんだと思う。


それはこの家を見ていれば分かる。


育ちの悪い私ですら、この家に置かれている家具や家財道具なんかが、どれ程の価値があるかなんてなんとなくだけど想像出来る。


きっとどれもママと一緒に行った家具屋さんに置いてあるような、一点物や特注品なんだろう。


それに家政婦さんの人数も、付き人の数も沢山居るお父さんの収入は少なくともママ以上だと簡単に推測出来る。

だからお父さんからしてみたら、私に渡すお小遣いなんてきっとたかが知れているんだろう。


だけれどお金は大切な物であることは、ちゃんと理解している。

小さい頃、あんな思いまでして収入を得ていたのだから、それは当然だ。