叶う。 Chapter3






ーーー翌朝。


私は小鳥達の鳴き声で目を覚ました。

まだ薄暗い中、いつもの癖でついつい頭の上に置いてあるはずの目覚まし時計を手探りで探したけれど、何故かその手は空を切るばかりで、私はとうとう潜り込んだ毛布から顔を出した。

そして気づく、目覚まし時計がその場所に無いことに。

私は小さく舌打ちをすると、渋々ベッドを脱け出した。

途端に寒くて身震いしながら、部屋のエアコンのスイッチを入れる。


そしてクローゼットを開けると、厚手のニットのカーディガンを取り出してパジャマの上に着込んだ。


一晩過ごして気付いた事がある。

この場所は前の家より、かなり寒いのだ。
寝る前にエアコンを消した事が原因だろうと思ったけれど、前の家でも乾燥するからエアコンは消して寝ていた。

それでも、ここまで寒くはなかった。

朝から爪先まで冷えきる程の寒さの原因は、きっと日当たりのせいだと思った。

ソファで膝を抱えて丸くなると、私はテーブルに置きっぱなしの携帯を手に取り時間を確認した。


時刻は朝の6時少し前だ。

結構ギリギリの時間だった事に気付いて、何だかひどくほっとした。

5分くらい経つと、部屋の中も充分に暖まってきたので、私はようやく動き出し、クローゼットから着替えを取り出すと慌てて服を着替えた。