叶う。 Chapter3





本当は洗濯なんかも自分で出来たら良いのだけれど、多分それはお父さんが許可しないだろう。


お嬢様らしくしろと、あれだけ言われたらきっと家事なんかしようものなら怒られるに決まってる。


バスルームを上がると、バスタオル一枚を身体に巻きつけたまま部屋に戻って鏡台に座った。

丁寧に髪を梳かしながら、鏡に映る自分の顔を覗き込むように眺めると、やっぱり隈と浮腫みが酷かった。


昨日からほぼ寝ていないし、いくら若いといってもこんな状況じゃあ仕方のない事だと思う。

鏡台の引き出しを開けると、そこは昨日まで私が使っていたままの状態になっていたので、化粧品やらドライヤーやらがすぐに見つかった事に安心する。

あちこち探し回るのは疲れるし、何より早く寝ないと明日の朝起きれないかもしれない。

明日は和也と会うし、何よりも6時半には家政婦さんが部屋にやって来るのだ。

寝ていたらきっと勝手に部屋に入られるに決まっているし、それだけは何とか避けたかった。


私は髪を乾かすと、きちんと肌の手入れをしてから、今度は机に向かった。


そして今日の日記の続きを書くと、小さく伸びをした。


それからパジャマに着替えると、靴を脱いでベッドに入って毛布に包まった。



一体どのくらいしたらここの生活に慣れる事が出来るんだろう、と考えていると、私はいつの間にか眠りに落ちてしまっていた。