叶う。 Chapter3





もう、2度とシオンの声を聴くことは出来ないのだろうか。


そう思うと、途端に胸が苦しくなって呼吸も苦しくなった。


私でも良いと、傍に居て欲しいと言ってくれたのに、なぜもっと早くシオンときちんと話をしなかったのか。


そうすれば、少しの間だけでも争うことなく一緒に過ごせたはずだ。

アンナの代わりに、傍に居てあげられたはずなのに。

私の頬を涙が伝った気がしたけれど、私はそれに気付かない振りをした。

ベッドで膝を抱えて、手にした携帯を握り締めたまま、ただ、ただ、後悔だけが頭の中で繰返される。


だけれどどんなに後悔をしても、今更遅いのだ。

電話に出てくれないなら、会いに行けば良い。
ただそれだけの事だ。

双子の父親に認められるために頑張ればいいだけの話だ。


そう思って少し心が落ち着いてきたその瞬間、突然手にした携帯から着信を知らせる呼び出し音が流れ始めた。


私は心臓が止まるかと思うほど驚いて、危うくベッドから転げ落ちそうになったけれど、なんとか体勢を立て直し慌てて携帯の画面を確認した。


“Justin Shion Raychurchill”


画面に映るその名前を見た瞬間、私は思わず笑顔になった。