もう、2度とシオンの声を聴くことは出来ないのだろうか。
そう思うと、途端に胸が苦しくなって呼吸も苦しくなった。
私でも良いと、傍に居て欲しいと言ってくれたのに、なぜもっと早くシオンときちんと話をしなかったのか。
そうすれば、少しの間だけでも争うことなく一緒に過ごせたはずだ。
アンナの代わりに、傍に居てあげられたはずなのに。
私の頬を涙が伝った気がしたけれど、私はそれに気付かない振りをした。
ベッドで膝を抱えて、手にした携帯を握り締めたまま、ただ、ただ、後悔だけが頭の中で繰返される。
だけれどどんなに後悔をしても、今更遅いのだ。
電話に出てくれないなら、会いに行けば良い。
ただそれだけの事だ。
双子の父親に認められるために頑張ればいいだけの話だ。
そう思って少し心が落ち着いてきたその瞬間、突然手にした携帯から着信を知らせる呼び出し音が流れ始めた。
私は心臓が止まるかと思うほど驚いて、危うくベッドから転げ落ちそうになったけれど、なんとか体勢を立て直し慌てて携帯の画面を確認した。
“Justin Shion Raychurchill”
画面に映るその名前を見た瞬間、私は思わず笑顔になった。

