叶う。 Chapter3





私は出された紅茶に、砂糖とミルクを入れるとティースプーンでそれをかき混ぜた。


お父さんはそんな私を見ながら、シルバーの葉巻ケースから葉巻を取り出すと、それに火をつけた。


昼間と同じ葉巻の香りが暖炉の温風に乗って流れてくる。

何だか昼間より、その香りに馴れた気がした。


私はふと、お願い事をしなければいけなかった事を思い出した。


「あの、お父さん?」


私がそう言うと、お父さんは何だか優しげな目で私を見たので、多分今ならお願いしても嫌な顔されない気がした。


「どうした?」


「あの、お願いがあるんです。」


「なんだ?」


「3つあるんですが……」


私は少しだけ緊張しながらお父さんの瞳をしっかりと見つめた。



「……なんだ?」


3つと言ったのが悪かったのか、お父さんはほんの少しだけ眉根を寄せた。

だけれどここで言っておかなければ、私はいつもお父さんの顔色を伺って生活しなければならないと思った。

ママがこの家に居る事を私に望んでいる限り、私はお父さんと上手く付き合っていかなきゃいけない。
毎回遠慮や我慢をしていたら、多分私の身がもたない。


私は小さく息を吸い込むと、お父さんの瞳をしっかり見つめながら伝えた。