昼間みたいに、ソファに向かい合って座る。
さっきは昼間だったからあまり気にならなかったけれど、基本的にこの家の照明は薄暗い。
それは多分お父さんの趣味なんだろうけれど、私は慣れていないからか何だか薄気味悪く感じる。
だけれど薄暗いその場所で見るお父さんの顔は昼間見た時よりも、綺麗だと感じる。
真っ白い肌に、鼻骨の高い鼻、少しだけ上がり気味だけれど奥二重の瞳はきりっとしていてはっきりとその存在を主張している。
何だかどこかで見たような気がしたけれど、それがどこだか思い出すことが出来ない。
「家には慣れたか?色々見て回らなかったのか?」
お父さんはソファにゆったりと座りながら、自然な雰囲気で私にそう問いかけた。
きっとさっきの出来事をまだ気にしているんだろう。
「さっき部屋の窓から、庭を見ました。」
「・・・そうか。綺麗だったろ?」
「はい、とっても。」
「今の時期は寒いし草木も元気がないが、春や秋や夏なんかはあの庭はとても美しいんだ。」
私はなんとなくその光景が目に浮かぶようで、早く見てみたい気分になった。
そんな話をしていると、また家政婦さんがやってきてお父さんにはウィスキーを、私には紅茶をテーブルに静かに置いて一礼して下がって行った。

