そしてまた直ぐに部屋に戻って来てくれた。
私はなぜか、みやさんが戻ってきてくれたことに安心感を抱いている自分に気がついた。
まだ数回しか会ったことすらないのに、何故かずっと昔から知っているような気分になるのはどうしてだろう。
「あのみやさん、良かったら座って頂けませんか?」
私はずっと窓辺に立っているみやさんに、思わずそう声を掛けた。
「美弥とお呼び頂けますか?」
そう言った私に、みやさんはそう言って私のソファの横に静かに座った。
「美しいという字に、弥生のやと書いて美弥と言います。さん付けで呼ばれ慣れていないので、出来たら美弥と呼んで下さい。」
美弥というその女性はそう言って私の瞳を覗き込むように見つめた。
「少し、お話しておきましょう。これから私はお嬢様の傍にずっと居ることになりますので、遠慮されると私も気を遣ってしまいますから。」
美弥はそう言ってまた優しく微笑んだ。
綺麗なピンクの唇が小さく弧を描くその様は、とても美しいと思った。
そんな姿に見惚れていると、美弥は私を見つめたまま話始めた。
「もう旦那様に聞いているかもしれませんが、私をお嬢様の付き人としてここに来るように命じたのは、お兄様です。」
美弥はそう言って、一瞬瞳を伏せた。

