『あ、玲!ジュース買ってこい。』

『なんで?なんであたしなの?』

『お前雑用係。』

『はああああ??』

やっぱりさっきの撤回!!仲良くありませーん!


『じゃあ、行こ。遥。』

『えーやだやだ!』





『わかったよー!行けばいいんでしょ行けば!!!』



あたしは1人でジュースを買いに行った。


お金はくれたからいいおにいだとは思うけど。夜だし!暗いし!着いてきてくれたって…。

いや、もー歩き出したんだから、考えても意味はない。


ジュースを買ってコンビニを出たら、さっきまで、あたしの家にいた翔平が外にいた。


『ジュース貸せ。』


『いや、いいです。』

『貸せって。』

『いや、大丈夫です。』


そう言ったとき翔平からジュースが入った袋を取られてしまった。


『じゃ、帰るか。』

『あの、何か買わないんですか?』


『はぁ?お前、あ、じゃなくて、なんだ名前』


『玲です。』

『あ、敬語いらない。』

『え、あ、じゃあ、玲』


『ははっ』


え、なに、あたしなんか変なこと言った?

『名前なんで、2回も言うの?』

『言い直しただけ。』


『ふーん、あっそ?』

と笑いながら言う翔平。

『翔平って、おにいといつから知り合いなの?』

『翔平って、玲から呼ばれんの初めてだな。』

あっ!心の中でずっと翔平って言ってるから、つい声に出して呼んでしまった。

『ごめん!!』

あたしは、即謝った。

『え?なにが?』


『翔平とか生意気に呼んで!』

『え?いいよ?てか嬉しいよ?俺?』

翔平はなにを言ってるんだ。と思いながらも『なんで?』と聞き返すあたしもどうかしてる。

『友達?だから。』

『と、もだち?』

『え!俺ら友達じゃねえの?』

『え?…友達!!』

こうして、あたしたちはいつの間にか家に着いていた。

そのあとは他愛もない会話をして、おにいの友達は帰って行った。と言うよりたぶん、おにいもいないから、どっかで溜まっているんだろう。


あたしと遥はあたしの部屋でさっきの翔平について語っていた。