『おじゃまっぷ!』

妙にハイテンションな遥。

今日はついていけそうもないな。。

あたしはそんなことを考えていた。


『玲!今何時だっけ?』



『えーっと、7.30!』


『何時くらいにあんたのお兄ちゃん帰ってくるの?』


『もーそろそろだと思うけどな。』


『たっだいま!おっれのいえっ!』


ん?誰?お兄じゃない。



なんで、俺の家?


『おい、俺の家だぞここ。酔っぱらってんのか?』


と言うおにい。



同じ学校だから顔くらいは知ってるけど名前は知らない何人かのおにいの友達。


『玲!ほら、はやく!』


『へっ??なにするの?』


『下降りよ!』


今はあたしたち2人であたしの部屋にいる。でも、おにいたちは1階のリビングでくつろぎながら、はしゃいでいる。


『い、行くの?』

あたしは、なぜか、不安に陥っていた。

『当たり前でしょ?』

ひぇぇぇ!!な、な、な、なんと!!
そんな、こと絶対できない!!!!!



『玲!がんばれ!一緒に行くから!』


『ほんとに?ねえ?ほんとに行くの?もう一回考えてよ!よーく!』


あたしは、慌て気味にはるかに言う。


と、同時に遥に背中を押され階段を1段1段下がっている。


『もー行くって決めたから行くよ!』


『いや!絶対!いーや!!』


…つい、た。着いてしまった。そして、案の定あたしたちは、おにいたちに見られていた。


『え?誰?』

ある1人が言った。


『ちょ、お前なんでいんだよ?』


『え!だれ?この子たち超カワイイんだけど!』


『おい、やめろ。綾斗!』

どーやら、カワイイんだけどって言った、カワイイ子犬みたいな人は綾斗というらしい。

『よ!玲!相変わらずチビだな』


そう笑いながら言うのは龍司。

この人はあたしの隣の家に住んでいるおにいの幼馴染。

昔から知り合いだったからよく知っている。

『龍司!久しぶりだね!』


あたしは、そう言うと龍司は微笑んだ。


『てか、その横にいるのは?』

龍司が聞いてきた。

『あっ!あたしの友達の平野遥!』

『あー!圭太の!』


おにいが言うと、みんなあぁーと言った。

『あ!玲ちゃん、遥ちゃん!俺のこと綾斗って呼んでね!』

と、そう可愛く子犬みたいに言ってきた。


可愛すぎて『はい!』と答えるしかなかった。

『あ!敬語とかいいからね?』

『俺は航平でいい。』


と、無愛想に話すのは、航平という男。


『俺は翔平!』


見た目からして、すごくチャラい。
特に翔平って人は。
茶髪。アシメ。ピアス。とにかく、すごい。


『妹に捧げる。』

『はっ?』

おにいが突然妹とか言うから何事?


『こいつは、ナイスバディなお姉さんしか興味ないぞ。』

と言いながら指差すのは翔平とかいう、男。


『で?』


『生意気な小娘だな。』

『おにいだもん!いいじゃん!』


『俺だけじゃないだろ?』


『ま、まあそーだけど。いいの!』

あたしは何かとおにいと仲がいいというのか、悪いというのか。言い合いをよくする。でもこーやって絡んでくれるんだから仲はいい方だと思う。