それから、あたしたちは、夕方になるまで遊びまくって、夏休みが本格的に始まった。


夏休みって言っても、遊びまくるだけじゃないし、宿題なんか山ほどある。


だから、遥は

『宿題いっしょにやる?』

と言ってあたしを誘ったが、たぶん、圭太先輩とするんじゃないかと思い、断った。


『れーいちゃーーん?』


あ、ボーッとしすぎた。

あたしって最近ボーッとしすぎ。

でもいつもボーッとしてるとき浮かぶのは翔平。


『な、なに?』


『っだから!玲、1人で宿題できねえだろ?』


『そんなことないよ〜?できるよ!』

『たぶん?』

『は、はい。』


『な?不安だろ?俺とやろっか?玲?』


『は?あんた、バカでしょ!!』

『俺?賢いよ?』

『こいつは、学年でも2位とか3位とか上位ばっかだぞ。玲。』

と、おにいが言う。

な!なんと!上位?
あたしなんかいっつも。。なんて言えない。

『な?賢いだろ?手伝ってやるから、な?』

『わ、わかったよ!手伝ってくれるんでしょ?やるよ!』

と、意地っ張りに言うあたし。


『ん。いい子だな。』

ははっと笑いながらあたしの頭をくしゃくしゃしてる。

『あの、か、髪の毛が死んでます。』

『え?あっあ、わ、わり!』

と、謝る翔平。

直してくれたけど。

『じゃあ、玲ー明日な?わかってんのか?』

『はい…。お願いします。』

『じゃな!』

と、帰って行く翔平。


今日はドキドキしっぱなしなしだったかも。

あたし、翔平の笑顔とか玲ちゃんって言われたら弱いのかもしれない。


でもどーして?どーしてドキッとしたりするの?

なんなの!これ!