原因のわからないモヤモヤが俺を自暴自棄にさせる。



















なんなんだよ、










しかも…、








いや、当たり前と言えば当たり前だ








いや、そうなんだけど………
















…制服だぞ……………?










あの可愛さで、











制服着てるんだぞ………?











もはや犯罪だっての


















訳のわからない感情に囚われて悶える俺の後ろから今朝聞いたような下品な足音が廊下に響きわたる









「彰佑〜〜〜!」






だが、朝のやつらではなく別の生徒だった。






また名前を呼び捨てにされたが注意する気にもなれない俺はマイペースにそのまま歩き続けた。









「無視しないでよ!
もー会えなくてチョー寂しかったんだからぁ!」










ベッタリとくっついてくるこの女も同じ制服を着ている。












が、面白いほどなんとも思わない。








わたし達も〜

とそいつにつられて人にベタベタ触ってくる女生徒たち。











むしろ高校の制服なんてガキの印だ。

本来ならば可愛いと感じるはずもない






















「てゆか彰佑1年の担任なんだって?
マジずるいんだけどぉ」





「1年でしつこい奴とかうざい奴がいたらすぐ言って?うちらがいっぱつ言ってやるから〜」













キャッキャ笑いながら勝手に話を進めるそいつらに
しつこくてうざいのはお前らだ、と心の中で指摘を促すとそれとは裏腹にくるりと振り返り彼女たちの目を見て言う











「そんな事して、見つかった時に注意を受けるのはお前らだろ?最悪の場合退学とかになっちまったら俺が悲しい。
だからそんなことすんじゃねーぞ?」











な?と念を押す俺に女たちは目をハートマークに変えてうっとりとしながらも歯切れよく「はい」と返事をした。













面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだ。












小さい時から要領はいいほうだった。











「じゃあ、俺これから職員会議あるから。
お前らも早く帰んな。」












「え〜」と不服そうに声をあげる生徒達を無視して職員室へと向かった俺。













そいつらの声が聞こえなくなると同時に、
また1つ大きなため息をついた。