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と、言うわけで。
また私が襲われないようにと(誤解だが。)
心配してくれた3人は
野々宮ことはに告白したいやつは
この日この時間に来い
そう、指定した。
その日が今日の今というわけだ。
ちなみにあの後、
弁解はしたが3人とも聞き入れてくれず、山田くんは「いーよいーよ、僕が悪いし!」と、言い残し去っていってきしまった。
悪い事をしたなぁ、
「野々宮…「ごめんなさい。」
山田くんの事を考えていた私はその人の姿を確認することもなく、ぼーっとそう答える。
めんどくさくなってきちゃったんだもん。
が、私はその事をすぐ後悔することとなる。
長机に座っている沙奈が「げっ」と声をあげたのと同時に目の前の人は口を開いた。
「ほう。俺をも断るとはいい度胸だな」
強い口調。
それとともに
ガシッと掴まれた頭。
聞き覚えのある声と、
触られた覚えのある手の感触にびっくりして顔をあげる。
そこには小田先生の姿。
「あ、あれ?!」
そんなすっとんひょうな声をあげつつ西谷くんの方を確認する。
と、彼は机に突っ伏して夢の中へと旅立っていた。
沙奈の方を見て口を尖らすと西谷くんの方をこれ見よがしに右手人差し指でピッと指す。
沙奈もそれを見て呆れた様子で頬杖をついてうんうんと頷いて見せた。
意味ないじゃん。
そう心の中で西谷くんに悪態をつき
チラッと先生に視線を戻す。
すると、私の目線が自分に向くのを待っていたかのように先生は口を開いた。
「どんなくだらい事をしようがお前らの勝手だけど、
変な男呼び寄せないようにね、とだけ言っておこっかな。」
私の頭の上には先生の手が置かれたままになっていて、
それのせいでどうも落ち着かない。
「変な男??」
そう聞き返す。
すると先生は頭上にあった手を後頭部に移動させ自分の方に私を引き寄せた。
先生の口が私の耳にくっついてしまいそうなほど近くまでくる。
「もしそうなったら、勝手にはさせねぇから」
私の耳元で私以外の人には誰も聞こえないような音量でそう囁く。
先生の今まで聞いたことの無いような低い声に心臓の音が速くなるのを感じた。
だが、それを制するかのように沙奈が思いっきり笛を吹いた。
ピーーーーーーーーッ
「アウト。」
サッと上げられたレッドカード。
一瞬にして我に返った私は先生の胸の辺りを押した。
踏ん張ることなく素直に押された先生は少し笑うと「じゃ、そーゆー事だから。」と言い残し背を向けヒラヒラと手を振り教室を出る。
そして…、
「いって!」
出口で一発西谷くんの頭を叩いて去っていった。
