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      KOTOHAside










今日は入学して二日目の登校日。
まだ慣れない制服に身を包むと「いってきます。」と写真で微笑んでいるお母さんにいつもの一言を残して家を出た。








私は、昨日と同じくらいの緊張感で通学路を歩く。








この緊張は多分、今日の時間割に組み込まれている自己紹介のせいだ。









小田先生が言ってた事は書いてきたけれど、それ以外考えてもいいものは浮かばず結局どれもすぐに終わってしまいそうな項目ばかりだ。












なにか他にいい項目はないかと1人考えながら登校していると後ろから大きな声で「ことはー!」と呼び止められる。









足を止めて振り返るとそこには昨日お友達になった沙奈が笑顔でこちらに手を振りながら小走りで追いかけてきた。












彼女は宮野沙奈(みやのさな)。沙奈と喋るきっかけは席が隣だったこと。











沙奈が「名字にてるね」と休み時間中に話しかけてくれたのだ。










男勝りでサバサバしてるけど、面倒見がよくてお姉ちゃん気質な一面があったりする沙奈。


中学時代はバスケ部のキャプテンだったらしい。身長が私よりも10㎝以上高くて羨ましい。












私に追いついた彼女に笑顔で「おはよう」と挨拶をする。


するとちょっと息を切らしながらも笑顔で「おはよう!」と返してくれた。













「なーにニヤニヤしてるの?気持ち悪い~」










新しくできた素敵なお友達がうれしくて緩んでた私の顔。
それを見て沙奈がそう茶化す











「(素敵なってところやっぱ撤回)」













「どうせ気持ち悪いですーだ」












拗ねてる私を見て沙奈は楽しそうにクスクス笑った。