ホームルームが始まっても、遠藤さんの姿はなかった。


 欠席理由は知らないけど、少なくとも昨日のことと関係があるだろう。


 私もちょっとムキになったところがあったし、不良語でもいいから謝りたかったな。
 

 ――……



「……ごちそうさまでした」



 照りつける日射しを避け、中庭のベンチに腰を落ち着けたランチタイム。

 お弁当をしまいながら見上げると、視界いっぱいに瑠璃色の空が広がる。

 木陰で適温、4時限目の体育で疲れてるし、今は満腹ときた。

 ポカポカ陽気に包まれ、朝の睡魔がぶり返す。


 まぶたがとろんとしてきて、寝ちゃダメだよね。

 そう思って睡魔と闘ってみたけど、結局勝てなかった。