「みんなに避けられていることはすぐにわかった。その理由が紅林さんだってことも。

 それでも僕は、紅林さんと一緒にいたかったんだよ」



 若葉くんの言葉は嬉しい。

 泣きたくなっちゃうくらい。

 でも。



「ダメだよ。それじゃ若葉くんに友達ができないもん……」


「誰かを無視して仲良くなったのが友達なの?

 僕はそうは思えない。そんなもののために君が傷つくなんて、お門違いだよ」



 その言葉は静かに、鋭く私を追い詰める。

 深く、心をえぐる。

 彼は、できもしないことを私に求める。