「――約束します。僕はきっと、ここに帰ってきます。そのときはもっともっと強くなって、セラちゃんをこの手で守ってみせます」



 ……険しく細められていた深海の瞳が、ふと和らいだ。



「いい目だわ。それならきっと大切なものを守ることができる。約束よ」



 差し出される小指に自分の小指を絡めて、僕は力強くうなずいてみせた。



「そうだわ。最後に聞いておきたいことあるの」



 まばたきをする僕に次の瞬間告げられた言葉は、衝撃的なものだった。



「……あら? あなたにはちょっと早すぎたかしら?

 でもいいわ。次に会うときまでに答えを考えておいてちょうだい。きっと、戻ってくるんだものね?」



 その言葉で、我に返る。