……夢を見ていた気がする。

 周りの景色がとても広くて、見上げる空がうんと高かった頃の夢。


 世界が煌めいていて、毎日が楽しくてしょうがない。


 ――そういう気持ちでいなきゃ、息苦しかった頃の夢。



 子供のときから、肩にのしかかってくるものが重くて、辛くて、押し潰されそうで。。

 夜になると、私はやっぱり泣いていた。


 こんな私でも、心から笑えたときがあったんだ。



 母に手を引かれて出かけて行った、よく晴れた日。

 それは本当に偶然の出会いだった。


 だけどこれが偶然なら、私は神さまにありがとうって言うよ。


 あなたに出会えたこと、とても嬉しかった。

 約束が守れなかったのは私のせいだよ。

 あなたのせいじゃない。


 また遊ぼうって言ってくれて嬉しかった。

 本当の本当に嬉しかった。

 泣きそうなくらい……。