「え、と、若葉くん?」


「僕の隠し事を、全部言わないといけないな」



 深く息を吐き、視線を合わせられる。



「僕が壬生狼だったこと、それを隠していたことは知っての通り。君を不安にさせてしまったことは本当に申し訳なく感じてる。

 でも僕は、そうすることがベストだと思ってた」


「どうして?」


「化け物だったから。下手に近づけて傷つけたくなかった…………。

 いい? 驚かないで聞いて。これから話すことは全部本当のことだから」



 化け物だなんて、どうしてどんなことを言うのか。

 その疑問は、彼の言葉通り明かされることになる。