叶う。 Chapter2





ママは5時には仕事に向かうから、それまでもう少し時間をつぶそう。

私は運転手さんに、駅前のデパートに寄って貰うように頼んだ。

凛は少し怯えた様子だったけれど、何かあったら電話をするように言って何とか落ち着かせた。
デパートの駐車場に着いたので、私はすぐに戻ると約束して急いでデパートの中で必要な物を買い集めた。

凛に着せる服を何着か買って下着も適当に買っておいた。

そしてドラックストアに寄って薬やなんかも一緒に買い込む。

携帯を確認すると、時刻は5時になる時間だったのでもう大丈夫だろうと思い、私はまた急いでタクシーが待つ駐車場に戻った。


タクシーは直ぐに私の自宅前まで私達を運んでくれた。
私は運転手さんに多めに金額を払っておいた。

万が一、通報でもされたら折角ここまで来た意味がないからだ。


私は荷物を片手で持つと、未だ挙動不審気味の凛の手を繋いでタクシーから降りた。

なるべく凛の姿が周りに見えないように、注意しながらマンションの入り口に向かう。

そして運の良い事に、今日の守衛さんは岸谷さんじゃなかった。

私は入り口で手早く身分証を見せると、あまり見かけない守衛さんはあっさりとドアを開いてくれた。

それから急いで凛の手を引いて、エレベーターに向かった。