叶う。 Chapter2





「分かった、じゃあ私の家に行こう?」


凛はさめざめと涙を流しながらまた小さくごめんねと呟いた。

タクシーが拾える場所までゆっくりと凛を連れて歩いた。


運が良いことに、しばらく歩くと大通りが見えてきたので私は手を上げて通りかかったタクシーを止めた。

凛を先に乗せてから自分もタクシーに乗り込むと、運転手に手短に行き先を告げた。

運転手はおかしな空気を感じ取ったのか、終始無言で車を走らせる。


私は鞄から、さっき買ってきた飲み物を取り出して蓋を開けて凛に手渡した。


「あ・・・りがと・・」


凛は擦れた声でそう言うと、ペットボトルに口をつけた。
途端痛そうにしかめっ面になった凛を見て、きっと口の中が切れているんだろうと思った。

擦れた声は痛々しくて、きっと沢山泣き叫んだんだろう。
そして私はまた鞄を漁って、ハンカチを取り出すと凛の汚れた顔を優しく拭いた。

凛は相当脱力しているのか、ぼーっとされるがままだった。
とりあえず家に向かうのは良いとして、私は携帯で時間を確認した。

時刻は午後の4時少し前だったので、きっとママがまだ家に居るはずだ。

こんな状態の凛を見たら、ママは発狂するだろうし多分間違いなく大事になるに違いない。

私はあの男達の姿を思い浮かべ、ただ警察に突き出すだけじゃ物足りないと考えた。