叶う。 Chapter2






だけれど今更そんな事を考えても、何も解決なんかしない。

それでもシオンがそうやって私を守ろうとしてくれた事が、こうして分かって良かった。

だから、今度は私がシオンを守らなきゃ。
シオンが壊れてしまわないように。


だけれど、どうしたら良いのだろうか。

テーブルにある2百万と、貯金を合わせても4百万にも満たない。

そんな端金は直ぐに消えて無くなる。


それに私はまだ14歳だ。
しかも決して賢くもないのだ。


こんな私に出来る事と言ったら、身体を売るくらいしか生きてく術もない。


どう考えても、それ以外の方法を思いつく事が出来ない。


でもそれは犯罪だ。

今は取り締まりも厳しいこの国じゃ、そんな事をしても稼ぎなんかたかが知れてる。


じゃあ、どうする?


海外へ行く?

行って、その後どうする?


シオン達が何処に行ったのかすら、私には分からない。


それに後を追っても会わせて貰える訳じゃない。


私は深く深呼吸をして、気持ちを落ち着けた。


大丈夫、まだ期限は3日ある。


今は引っ越す事と、荷物の整理をする事だけを考えよう。

人は焦るとろくなことを、考えつかない。

だから、少しでも違う事をして気を紛らわそう。



私はそう思って、リビングを出て自分の部屋に向かった。

途中の廊下に、私の持っていた鞄が置かれていた。

私はそれを拾い上げて中身を確認した。

大丈夫、全て持っていた時のままだった。