叶う。 Chapter2





「それで、北川叶という私の過去を抹消して頂きたいのです。」


「どういう意味だ?」


「私は何をしても登りつめて見せます。だけど、私を過去に買った大人達が、私に気付くと色々と都合が悪いんです。」


「なるほど、しかしそんな幼い頃と今じゃ見た目も名前も違うだろ?そんなに警戒する必要があるのか?」


「この前、その人物に会ったんです。覚えていました。」


「・・・・その人物を処分しろと?」


「お願いできませんか?」



私がそう言うと、双子の父親は冷めた声で笑った。



「これは、とんだ娘を養子になんてしたもんだな。」


何だか楽しそうにそう言った双子の父親は、相変わらず冷笑を浮かべたまま私をじっと見つめた。
多分、私の瞳に迷いが無いかを見極めているのだろうと思った。


「・・・いいだろう。過去にお前を買った人間全てを処分しようじゃないか。」


「宜しくお願いします。」


私は丁寧に頭を下げた。


「それと、もう一つ。さっきの条件だったら、電話で話すくらいしても構わないんですよね?」


「・・・・・あぁ、その代わり援助は一切ナシだ。お前が家族に泣きつこうが、家族が援助を申し入れようが、それが分かったらお前も死ぬと思え。」


「はい、約束します。」


「じゃあ、お前の携帯を用意させよう。勿論それを使うのは自由だが、会話は聞かせてもらう。万が一にでもおかしな真似をしたら、わかっているな?」


「はい。」