「それで、北川叶という私の過去を抹消して頂きたいのです。」
「どういう意味だ?」
「私は何をしても登りつめて見せます。だけど、私を過去に買った大人達が、私に気付くと色々と都合が悪いんです。」
「なるほど、しかしそんな幼い頃と今じゃ見た目も名前も違うだろ?そんなに警戒する必要があるのか?」
「この前、その人物に会ったんです。覚えていました。」
「・・・・その人物を処分しろと?」
「お願いできませんか?」
私がそう言うと、双子の父親は冷めた声で笑った。
「これは、とんだ娘を養子になんてしたもんだな。」
何だか楽しそうにそう言った双子の父親は、相変わらず冷笑を浮かべたまま私をじっと見つめた。
多分、私の瞳に迷いが無いかを見極めているのだろうと思った。
「・・・いいだろう。過去にお前を買った人間全てを処分しようじゃないか。」
「宜しくお願いします。」
私は丁寧に頭を下げた。
「それと、もう一つ。さっきの条件だったら、電話で話すくらいしても構わないんですよね?」
「・・・・・あぁ、その代わり援助は一切ナシだ。お前が家族に泣きつこうが、家族が援助を申し入れようが、それが分かったらお前も死ぬと思え。」
「はい、約束します。」
「じゃあ、お前の携帯を用意させよう。勿論それを使うのは自由だが、会話は聞かせてもらう。万が一にでもおかしな真似をしたら、わかっているな?」
「はい。」

