「Go take.(連れて行け)」
そんなママに、その人は近くに居た男にそう命令した。
ママは必死に抵抗しようとしていたけれど、口を塞がれて2人掛りで取り押さえられて連れて行かれてしまった。
追いかけたい衝動に駆られたけれど、レオンが手でそれを制止した。
多分、私がそうしたら戸惑うことなくこの目の前の双子の父親は私を殺す気でいることに、レオンは気付いていたんだろう。
「まぁ、話はそういう事だ。名家と呼ばれる家に、よそ者である君の居場所は残念ながらないのだよ。」
私はその言葉の意味をじっと考えた。
確かに私はよそ者だし、そこに住まわせてなんて口が裂けても言わない。
だけれど、ママやシオンやレオンと会えなくなる事だけはどうしても納得が出来なかった。
4人で家族なんだから、と言ったママの言葉が頭を過ぎる。
「分かりました。でもママや兄達と会わせて頂く事は出来ませんか?」
私がそう言うと、双子の父親はまた悪魔みたいに冷たい笑顔を浮かべた。
「君は何も分かってないみたいだね。君と私達家族はもう他人なんだよ。他人である君に金を出してここまで育てたのはこの俺だ。君が俺の家族に会う選択肢はもうない。」
冷たくそう言われたけれど、私はどうしても諦められなかった。
「・・・・どうしたら、会わせてくれますか?私、何でもします。勿論育てて頂いた事にも感謝しています、どうしても家族に会いたいんです。」
「もう、よせ。」
私のお願いに、何故かシオンが冷めた声でそう言った。

