叶う。 Chapter2





「昨日めっちゃ部屋綺麗にしといたよ。」


学校に向かう道を歩きながら、和也がそんな事を言う。
そう言えば今日和也の家に行く予定だった事を思い出し、私は慌ててこう言った。


「良いのに、掃除とかしなくて。」


そう言って和也を見上げた。


「かなうが毎日家にいて掃除してくれるならしないよ?」


「え?」


「そしたら俺は仕事に行って、かなうは家で奥さんしてくれたり?」


突然そう言ってにこにこする和也に、思わず苦笑いを浮かべた。
冗談で言っているのは分かっているけれど、何故かその想像をしてしまった。

和也と結婚したら、きっと毎日が楽しいだろう。
私は将来和也の奥さんになる人が羨ましくなった。


「今日は皆誘う?」


私はこれ以上悲しくなる想像をしたくなかったので、和也にそう聞いた。
出来たらなるべく2人きりで居るのも今は避けたい気分だった。


「デートの予定立てるのに、あいつら来たらめちゃくちゃにされるw」


和也は楽しそうにそう言ったけど、直ぐに真面目な顔をしてこう言った。


「久々にさ、2人で過ごしたい、かなうが嫌じゃなきゃ。」


「・・・うん。そうしようか。」


確かに最近は2人で過ごす事があまりなかった。
ダンスの前に会っても、晃や愁が居たし、学校帰りは凛達もいつも一緒だった。


私がそう言うと、和也は優しい眼差しでこっちを見つめた。