「昨日めっちゃ部屋綺麗にしといたよ。」
学校に向かう道を歩きながら、和也がそんな事を言う。
そう言えば今日和也の家に行く予定だった事を思い出し、私は慌ててこう言った。
「良いのに、掃除とかしなくて。」
そう言って和也を見上げた。
「かなうが毎日家にいて掃除してくれるならしないよ?」
「え?」
「そしたら俺は仕事に行って、かなうは家で奥さんしてくれたり?」
突然そう言ってにこにこする和也に、思わず苦笑いを浮かべた。
冗談で言っているのは分かっているけれど、何故かその想像をしてしまった。
和也と結婚したら、きっと毎日が楽しいだろう。
私は将来和也の奥さんになる人が羨ましくなった。
「今日は皆誘う?」
私はこれ以上悲しくなる想像をしたくなかったので、和也にそう聞いた。
出来たらなるべく2人きりで居るのも今は避けたい気分だった。
「デートの予定立てるのに、あいつら来たらめちゃくちゃにされるw」
和也は楽しそうにそう言ったけど、直ぐに真面目な顔をしてこう言った。
「久々にさ、2人で過ごしたい、かなうが嫌じゃなきゃ。」
「・・・うん。そうしようか。」
確かに最近は2人で過ごす事があまりなかった。
ダンスの前に会っても、晃や愁が居たし、学校帰りは凛達もいつも一緒だった。
私がそう言うと、和也は優しい眼差しでこっちを見つめた。

