叶う。 Chapter2





「会えなくはないだろうが、兄妹としてな。だけど2度と今みたいに普通に話すことも出来なくなるだろうな。レオンとも、お前とも。」


「どうして、嫌だよ・・・そんなの・・・」


「俺に近づけば、容赦なく殺されるぞ。」


シオンの言う意味が全く分からなかった。
何故兄妹なのに、近づけば殺されるのか。


「ごめん、分からない。どうして兄妹なのに、殺されるの?」


「お前は本当に詮索好きだなアリス。」


シオンはそう言ったけれど、微かに笑みを浮かべたままだった。



「俺の親父は普通の人間じゃない。そう言えば分かるか?」


「・・・・どう普通じゃないの?」


「全うな人間じゃないって事だ。殺し、薬の売買、人間の売買までしている人間が普通の人間だと思うか?」


「それを継ぐの?シオンが?」


「・・・そうだ。」


「・・・・どうして?」


「どうしてもだ。」


「断れないの?」


「断ったら俺は死ぬ事になるが。」


「そんなの嫌だよ・・・。」


私がそう言うと、シオンは小さくこう言った。


「俺も嫌だよ。」


そう言ってシオンは、今まで私に向けたことがない程の優しい眼差しで私の頬を撫でた。


意味が分からない。

私には分からない世界だった。

だけれどシオンがそう言っているのだから、きっとそういう世界なんだろう。