叶う。 Chapter2





シオンは私を病院から連れ出した。

パジャマ姿の私を連れて、まだ子供だったシオンは走って病院から逃げ出した。

だけれど子供の体力なんて、直ぐに限界がきてしまう。
特に元々身体が弱い私にとって、長時間歩くだけでもいっぱいいっぱいだった。

結局私達は、病院から2キロ離れた公園までしか辿り着けなかった。
私達はその公園で夕日が沈むのを2人で眺めていた。

公園のベンチに座りながら、しっかりと繋いだ手をずっと離さなかった。


「ずっと一緒にいよう。」


段々と暗くなるその場所で、シオンは静かにそう言った。


「どうしたら、ずっといっしょにいられるの?」


子供ながらに、大人びていた私はシオンにそう聞いた。


「けっこんしたらずっといっしょにいられるのかな?」


私はそう言って、地面に落ちている小石を蹴った。


「結婚できないよ、大人じゃないから。」


「じゃあずっといっしょにいられないよ?」


私がそう言うと、シオンは困ったように笑った。
だけれど直ぐに私の手をぎゅっと握ってこう言った。


「アンナ、僕達が結婚できるまで一緒に居られる方法があるよ。」


私はその意味が分からなくてシオンの顔をじっと見つめた。


「アンナが僕の家族になればいい。」


シオンの言葉に私は目を見開いた。