相変わらず殺風景なシオンの部屋で、私は黒いソファの端に座った。
シオンはその隣に座ったけれど、何故か私達には昨日までなかった距離が出来て居ることに私は気がついた。
それは寂しくもあり、でも同時に私達がただの家族であるという、距離感な気がする。
お互い何も話さない沈黙がしばらく続いたけれど、最初に話すのは勇気がいる。
万が一、自分の発言がシオンの気に障ったらと思うと、怖くて自分から伝えるのを尻込みしてしまう。
だったらシオンが喋りだすまで待とうと思った。
暫くの沈黙の後、シオンはゆっくりと話し出した。
「昨日は悪かった。ちょっと訳があって少し感情的になりすぎた。」
シオンはそう言って、膝に頬杖をついて私の方に身体を向けた。
私はその言葉に、何て答えたら良いのか分からなかったので、私も身体をシオンの方に向けて座りなおした。
きちんと話をしたいと思っていたのに、いざシオンを目の前にすると何故か言葉が迷子になった。
何か言おうと口を開きかけては、言葉が出なくてまた口を閉じる。
私が落ち着かずそんな状態の中、シオンはまた静かに言葉を発した。
「レオンから話は聞いた。お前がどうして生まれたのか、なぜ今までその存在を隠していたのかも。」
シオンの言葉に、私は相変わらずどう答えるべきか分からなかった。
ただ一つだけ確かなのは、シオンは今はとても冷静だという事だ。

