「人に頼る事は悪い事じゃないわ。それを忘れないでね。ママもシオンもレオンも、皆アンナを大切に思っているのだから。」
「・・・・うん。」
きっとママの言う通りなんだろう。
アンナは皆に愛されていた。
あの子はそんな自分に気がついてなかったけれど、それでも私なんかよりあの子は皆に愛される資格があった。
それに代わることは誰にも出来ない。
だけれど私はほんの少しでも、愛される努力をしようと心から思った。
「さぁ、そろそろ6時になるわ。食事に行きましょう。」
ママは最後に私の頬に優しくキスをすると、車を降りて駐車料金を払いに行った。
私は鞄から携帯を取り出すと、和也に電話を掛けた。
和也は案の定直ぐに電話に出た。
「もしもし?」
“かなう?買い物は済んだの?”
「うん、今ねママと駅近くの駐車場に居るの。」
私がそう言うと、同時にママが車に戻って来た。
“おっけー、じゃあどこに行けばいい?”
「ちょっと待ってね。」
私はそう言って電話口を手で押さえるとママに聞いた。
「ママ?和也がどこに行けばいいかって。」
「うん?そうね何食べに行く?とりあえず迎えに行きましょう、何処にいるか聞いて。」
ママにそう言われたので、私は手を離して和也にそれを聞いた。
「和也、今何処にいるの?」

