叶う。 Chapter2





見れば見るほど、その色の鮮やかさが鮮明に目に焼きついて離れない。


「これを作った職人さんは、少し変わっていてね。これもデザインが変わっているでしょう?」


波多野さんにそう言われて、私は頷いた。
ステンドグラスはよく見かけるけれど、涙型のステンドグラスなんて初めて見た気がする。


「ん?それが欲しいの?」


ママは私があまりに見つめているからか、そう聞いてきた。


「あのね、ママ。和也にこのネックレスと日記帳を貰ったの。そのお返しがしたくて、これいいかなって。」


私はネックレスを手に握り締めた。


「これはこれは、ちょっと拝見させて頂いても良いですか?」


波多野さんはそう言って、私のネックレスをじっと見つめた。
私は首からネックレスを外すと、波多野さんに手渡した。


「これは素敵なアンティークな物ですね。日記の鍵ですか?」


「・・・はい。」


「作りもしっかりしているし、とてもセンスの良い方をご友人にお持ちなんですね。」


波多野さんはそう言って、私にネックレスを手渡しながら微笑んだ。
私はそれを受け取ると、丁寧に自分の首にそれを掛けた。


「そんな素敵なプレゼント貰ってたのね、お返しにこれ買う?」


ママが優しくそう言ってくれたので、私は思わず頷いた。
和也が喜んでくれるかは分からないけれど、私はそのステンドグラスから目が離せなかった。


「じゃあ、それを包んで下さい。」


ママは波多野さんにそう言った。