見れば見るほど、その色の鮮やかさが鮮明に目に焼きついて離れない。
「これを作った職人さんは、少し変わっていてね。これもデザインが変わっているでしょう?」
波多野さんにそう言われて、私は頷いた。
ステンドグラスはよく見かけるけれど、涙型のステンドグラスなんて初めて見た気がする。
「ん?それが欲しいの?」
ママは私があまりに見つめているからか、そう聞いてきた。
「あのね、ママ。和也にこのネックレスと日記帳を貰ったの。そのお返しがしたくて、これいいかなって。」
私はネックレスを手に握り締めた。
「これはこれは、ちょっと拝見させて頂いても良いですか?」
波多野さんはそう言って、私のネックレスをじっと見つめた。
私は首からネックレスを外すと、波多野さんに手渡した。
「これは素敵なアンティークな物ですね。日記の鍵ですか?」
「・・・はい。」
「作りもしっかりしているし、とてもセンスの良い方をご友人にお持ちなんですね。」
波多野さんはそう言って、私にネックレスを手渡しながら微笑んだ。
私はそれを受け取ると、丁寧に自分の首にそれを掛けた。
「そんな素敵なプレゼント貰ってたのね、お返しにこれ買う?」
ママが優しくそう言ってくれたので、私は思わず頷いた。
和也が喜んでくれるかは分からないけれど、私はそのステンドグラスから目が離せなかった。
「じゃあ、それを包んで下さい。」
ママは波多野さんにそう言った。

