・・・・・・あれから2週間が過ぎた。


季節はもうすっかり真冬と呼べるほど、毎日凍てつくような寒さが続いていた。

凛はあの日からとっても回復して、学校でも毎日元気いっぱいだった。

まだ顔にうっすらと、あの忌わしい出来事が残した傷があるけれど、それは日に日に薄くなりつつある。

だからきっと、いずれ綺麗になるだろうと思う。


あれから私と凛は更に仲良くなった。

毎日ずっと一緒に居る私達に、和也がヤキモチを妬くくらい私達はずっと一緒だった。

だけれど私と和也の交際も順調だった。

私達はお互いの習い事の合間や、土日の休みに時間を見つけては一緒に出掛けたり、まったりしたり、本当に普通の恋人同士みたいに過ごしていた。

まだ身体の関係はないけれど、それだけ大事にされているような気がして嬉しい反面、それもそろそろ時間の問題な気がしている。

私の変化は、もう誰も気にしていないくらい、私は自分の周りの環境に馴染んでいた。

先週行った先の病院での検査も、異常なしとの判断を下されて晴れて私の存在は、あの永島先生ですら認めざるをえなくなった。


平凡だけれど、以前よりもずっと楽しい毎日に、私はいつしか自分が最初から自分であったかのような気分にすらなっていた。


あの子は最初から、存在しなかったんじゃないかとすら思い始めていた。