翌日 昼休み

いつものように、松本と飯


中庭にふと目をやるとナナがいた

信也と一緒に歩いていた


「あいつら付き合ってんのかな?」


松本のその一言が、俺の胸をえぐった


「あっ!ごめん!!」


返事もできずにいた


「恭、あの子…好きなんだな」

「たぶんな」

やっとでた言葉がこれだった

俺の中にはハッキリ、好きって気持ちがあるのに曖昧な言葉がでた

「あれ?」

松本の声に中庭を見た

昼飯終わった浩一が、信也とナナにペコリとしている


きっと舞ちゃんのお礼言ったんだな


浩一が教室に戻ってきた


「恭ーー!!舞ちゃんから、手紙もらった!!」


先ほどのペコリはそれだったか!!

「すげえじゃん!!やったな!!」

3人で大はしゃぎ

浩「恭!!架け橋の名前きいたぞ!」

俺「は?」

浩「好きなんだろ?」

俺「え…」

松「恭!わかりやすいから!」

浩「七瀬 結(ナナセ ユウ)だって!」

ナナって…苗字かよ!!

松「ゆうちゃんかぁー」

俺「お前が言うな!!」


俺はこの年で初恋をした

結のことを考えようと思ってなくても

頭ん中、結がいた

部活の時には、結のいないバレー部を
何度か見てしまった

恋心とは、恐ろしい