1週間たっても、意識が戻らなかった

無菌室で、面会謝絶


聞きたくない言葉ばかりが並ぶ


昼休み


佐久間がベンチの前に立っていた

弁当食べ終わってたから、松本と佐久間の所へ行った

「佐久間…」

俺らをチラッと見てから

祥「見えねぇんだ、殴ってやりたいけど…」

松「健ちゃん…?」

祥「あぁ」

俺「座ろうぜ!3人座りゃのくだろ?」


初めてこのベンチに座った

あれ?


祥「よく見えるだろ?」


1年の時、2年の時、今の…俺の席が

目の前…


松「知らなかったな…俺らがいつも見てると思ってた…」

祥「森田…覚えてないんだろ?
中学生の時に結を助けたこと…」

俺「あぁ、北島先輩にも言われたけど…」

松「なんの話?」

祥「一目惚れだってさ。ずっと森田だけが好きなんだって、忘れられてるけど
忘れられないんだって
健太郎さんも俺も、結のこと好きなのにさ
彼氏だったのに… 全然見てくれねぇ
ここで、お前だけ見てきたんだ…
健太郎さんが、さみしいとか、こっち来いとか言い出してから、座れないって…
あいつ言ってたのに… 」


俺「佐久間…やっぱ好きだったんだ… 」

祥「森田!!見舞いに行けよ!!
佐山先生とさ!
森田…ヒーローだから!な!!」

松「なんで、佐山まで… 」

祥「特別な人だって言ってた」


俺「面会謝絶って… いや!佐山に聞いて見る!!佐山は、入院してる時無菌室とか入ってたりするし!佐久間!あのさ… 」

祥「なに?」

俺「これからも、俺ら友達な!!」

祥「は?」

松「そうだ!!友達だ!!」

祥「はははっ 〝も〟っか…ありがとう!
早く思い出せよ!?」


フッと笑って佐久間は、教室へ向かった