放課後


部活に向かってたら


「きゃあ!!いや!!こないで!!」

体育館裏から、結の声!!

松本にカバン押し付けて、走った




真っ青になり、壁にへたり込む結に

かわいい猫がスリスリしていた



「は?」


「ひっ!」


「もしかして…猫苦手?」


「たったたたたたたすけぇてぇ!!」


結にスリスリする、猫を抱っこして

遠くにやる

でも…また結のとこに来る

「にゃーん」

「いやーーーこないでぇーー!!!」

もう、泣きそうになってるし

猫をもう一度抱っこして、フェンスの外にやる


「ふぇっく……うぅぇっく……」


マジっすか……

結を抱きしめた


「うぇーーーーーん!!!」


マジっすか…!!

「恐かったぁーーーうぇーーん!」


よっぽど怖かったのか、めちゃくちゃ

俺に抱きついて号泣です!


「嘘だろう?」

松本が呟く声が聞こえ、そちらを見たら

佐山も隣にいて、口開けて俺らを見てた


なんだか、俺が泣かしたみてぇーになってない?

「うぇーーん!!恐かったぁ!!」

そんなに、ですか?

かわいい猫でしたが…


「もうあっち行ったからな!大丈夫!!」


何度も言うけど、泣き止まない

俺が川に落ちた時も、これくらい泣いたっけ

すげぇ前みたいに感じる


結のこと、強く抱きしめた


泣き止んだら、また遠くに行くのかな

また話もしてくれないのかな


佐「七瀬~ よしよし」

松「もう怖くないぞ!!」


2人も俺らのとこに来て、結を励ます


だんだん泣き止んで



「にゃんこさん…怖かった……」



結さん…可愛い

怖かったとか言ってるのに、にやけた
ごめん


松「強烈な動物好きの七瀬が、苦手なんだ?」

結「すごい数に囲まれてから、恐いの…」

佐「七瀬!!とりあえず、放れろ!!
やきもちだぞ!!」

俺、結「「 キモいから!! 」」


奇跡的にハモった


4人で笑った!!


当たり前だった日常


こんなにも愛おしく、感じるなんて


それは結も同じだったみたいで


「もう… こんなに泣くことも、笑うこともないと思ってた
助けてくれてありがとう!!」


佐「七瀬…俺らに言うことあるだろ?」

結「菅井先生のこと?」

松「そう!」

結「弥生先輩になんか言ったの?」

佐「いや、北島から言ってきた
お前が、おかしいって」

結「おかしい…かな
祥斗も馬鹿がるけど…
あたし…菅井先生嫌いじゃないよ
誤解招くタイプだけど…
今は、いい人だと思ってるから」

俺「あぁ。
佐山と結って… 似てるよな…」

結「げっ」

佐「げっとか言うな!!傷つく!!」

松「騙されるタイプ?」

俺「ん」

佐「んで?佐久間と別れたんか?」

結「解放してあげたの」

松「振ったってこと?で、壁蹴ってた?」

結「壁じゃないよ…」

俺「何?」

結「あたし…健ちゃん…見えるんだよね」




俺、佐、松 「「「 !!! 」」」



結「ひいた??」

佐「いつから!?」

結「ずっとだよ?成仏しないの…
祥斗、幽霊に勝てるかボケって…
蹴ってたの」

松「へぇー」

俺「……」


コワインデスケド……


佐「声とかも聞こえる感じ?」

結「うん。いつも『おいで』って言うの」

俺「行くなよ!!!!!」

結「恭ちゃん……苦手?」

俺「……ハイ」

結「ですよねぇ……ごめん!」


そんなことって、あるんですね


ずっと言わなかったのに…


言ってくれたんだよな



俺「いや、話してくれて、ありがとう」


結「ふふふっ幽霊こわいんだ?」


俺「!! 猫、こわいんだろ!!」



ピリリリリリ ピリリリリリ



結「あっちょっとごめん

もしもし、祥斗? 結だけど
今頃気づいたの?最悪…
帰る前にきづくでしょ!
待ってたのに…おかげで大変な目にあったのよ!!
うん!祥斗のせいだからね!!
明日、いちごみるくおごってね!
ハイハイ、うん、また明日!!」


佐「番号教えなさい!!」

結「お断り致します!!」

俺、松「「教えろよ!!」」

結「んーー今度ね!!じゃあ、帰るから」

佐「お前、俺の扱いわりぃな!!」

結「部活でしょ? じゃ!!」



忘れてた!!!!!!



部活でした!!!!!!