頭の中が混乱していた。

新平って、いつから私のこと好きだったのかな?
なんで私なんだろ。

あー!
もう分かんないよ!

ってか新平と、キ、キ、キスしちゃった。
私のファーストキスだったのに。。

ファーストキスってもっとこう、
お互い好きで、付き合って3ヶ月位で…って想像してたのに、
いきなりあんな強引な…。。


あー!
思い出すとまた恥ずかしさが戻ってくる!
やめよう!もうこのことは考えない!
後はなるようになる!


その時、ケータイが鳴った。

「あ、渉(しょう)だ。
明日暇?か。」

渉っていうのは高校のクラスメイト。
席が近くなって話すようになった。

暇だけどどうした?って返信すると、
映画のタダ券があるけどどう?って返ってきた。

「行く行くー!
その映画見たかったんだー☆
しかもタダってラッキー!」

ランチを食べてから映画に行くことに決まった。


ふと、新平のことを渉に相談してみようかなという気になった。

「渉なら新平のこと知らないし、話してもいいよね。。」






そして翌日。
待ち合わせているカフェで待っていると渉が来た。


カフェにいる女の子の視線が渉に注がれる。
渉は背が高くてスタイルのいい、今時顏のイケメンだからだ。

私の前に座ると、女の子達は残念そうな顔をした。


あー、彼女だと思われたかな。
違うのにー。



「よっ!ふみの!待った?」
「ううん、今来たとこ。
それより、また女の子に見られてるよ?

「あー、いいよ、気にすんな。いつものことだから。
それより何か食おー。」

見られるの慣れてるんだなー。
さすがだわ。


「ふみの、決めた?」
「あ、うん。Aセット!」
「俺も!すいませーん!」

渉が私の分も注文してくれた。
何かスマートっていうか、慣れてるのかな。


「ねー、渉って何か慣れてるみたいだけど、彼女いるの?」
「はっ?彼女なんていねーよ。
いたらお前と映画来るわけねーだろ。」
「確かに!でも何で彼女作らないの?」
「んー、狙ってる子いるからかな。」
「へー!その子って同じ高校?」
「まぁな。お前には教えないけど。
あ、ほら来たぞ。」


セットが運ばれてきてそれぞれに食べ始めた。


「あ、あのさー、ちょっと相談っていうか、してもいい?」
「ん?なに?」

「あ、あの、あのさ…、えっと…。」
「なんだー?お前告ろうとしてる?」
「ち、違うよバカ!
実はさ、昨日幼馴染みに好きって言われて…」
「へー、幼馴染み。」
「そのー、あのー、えーっと、」
「んだよ、まさかキスでもされた?」


カーッと顔が赤くなった。