誰も教えてくれない




試合は意外にも五分五分で進んでいった

4人のバスケ部員は橘先輩を潰しにかかった


それでもこの試合の中で
橘先輩だけは別次元だった


中学で全国で名前が通るって意味が
怖いくらいにわかった


「いっちょ遊びに行きましょうか」

言葉そのままで
橘先輩はボールと遊んでいるようだった


同じ県内で同じバスケをしていたのに
なんで私はこの人を知らなかったんだろう?

そんな疑問も沸いた