ピピピピピッ––––––––
アラームが部屋に鳴り響いた。

「ふあぁー。」

カーテンを開けると、明るい日差しが私を迎えてくれる。
私はこの時間がとても好き。

今日は新学期!
「今日はクラス替えだ!誰と一緒かなぁ。」

新学期ということで、いつもよりちょっとだけメイクに気合をいれて髪をセットした。
ちょっとだけ髪飾りも付けてみた。
そして、私の通う青南高校の制服に身を包んだ。
休みの日は制服なんて全く着てなかったから制服を着た自分にちょっとだけドキッとした。

なんてことしているうちに時間が来た。

「よっ、ニーナ!おはよ!」
「美希ぃーー。おはよぉ!会いたかったよぉ。」
ニーナは私の親友。
フランスと日本のハーフで学年一可愛い女子だと噂されている。
性格もいいし、スタイルいいし、勉強できるからほんと完璧な女子だ。
女子の私も惚れちゃうくらいにね。


「あぁーあ。美希とクラス離れちゃった。」
「ほんとだ。なんか、寂しいね。」
「でも、これから仲良くしてね!」
「もちろん」

ニーナは3組で、私は5組。
特に仲の良さそうな人もいなかったのでがっかりしながら教室へ向かった。

「はぁー。大して仲良い人いなかったし、あんま期待できないな。」
そんなことを思いながら教室の扉をあけた。

ガラガラガラ––––––––––

「げっ…。」

席に座ろうと思ったのに、私の席に無数の女子がいた。。
なんだよ。邪魔だな。なんて思いながら女子の間をかき分けて席に座った。
なんでこんなたまってるんだよ。

「ふぁーあ。なんかつかれた。」
机に顔を伏せてそっと目をつむった……

「おい。おい!おきろよ。」
「あ、うん。起きたよ」
「よっ!久しぶりだな」
「おぉ、久しぶり。ってだれだっけ?」
「俺だよ。霧島和人」
「あぁー」
あぁーあいつか…。
霧島和人–––––––。
私がもっとも嫌いとする人物だ。
女たらしで、チャラい。
絶対、自分が一番かっこいいとか思ってるし。

「んで、なんで和人がここにいるの?」
「なんでって言われてもなぁ。俺だって5組だし。」
えぇ。あぁ。クラスのことになんてまるで興味なかったから見えてなかった。
「はぁ。最悪。」
「最悪ってなんだよー。ほんとは嬉しいくせに!」
「んなわけあるかよ。」

3年になってもクラス替えはしないから、高校生活最後のクラス替え。


あぁ。最悪な2年間になりそうだ–––––––––––––––