『難恋』~アイツと私とあの人の三角関係~


「咲蘭ちゃん、お疲れ」
という声がして、ふと顔をあげると

美和ちゃんが人の良さそうな顔で笑ってた。

「あ、美和ちゃーん。おはよ~!」

「おはよ~。
今日も待たされたのー?」

「そうなんだよねー」

苦笑する私に、美和ちゃんはまた微笑んだ。



美和ちゃんと出会ったのは中1の4月。
水泳部に入ってからだった。

すごくおとなしい子で、
最初は合わないかな~。
なんて思ってたけど

話してみたらすごくいい子で話が面白くって、今ではすごく仲良くしてる。



「ちょっと!咲蘭ちゃん早くしないと!!
先生来ちゃうじゃん!!」

「やば!忘れてた!!」

私は焦りながら制服を脱いで体操服姿になった。