・・・その日のお昼。私は葉月さんと社食に向かった。
そこで、私は洗礼を受ける。
同じ部署の先輩方に、『よくやった』『見直した』『スカッとした』『島谷のは正論だ』などと、言ってくれて。
少し悪かったのかな?と反省もしていたけど、その言葉に、少しばかり救われた。
「…今日一日で、ヒーローになっちゃったわね、ひとみちゃん」
そう言って葉月さんは笑う。
「ヒーローって、男じゃないですか?」
そう言ってうな垂れる私。
「ひとみちゃんのあれは、男気があったと思うけど?」
と、真顔で言われ、反論する気も失せてしまった。
『…ぁ、あれ、総務部の新部長じゃない?』
『うっそ!カッコいい!』
『確かこの会社の御曹司・・・玉の輿に乗りた~い』
『一夜限りの女でも許しちゃう』
…などと、色々言われている。
…見た目と実際は、真逆。…それを知ったら、きっと誰一人近寄らない。
私は終始、金崎部長を見ないようにしながら、ランチを頬張っていた。
「う~ん、やっぱここのオムライス美味しいですよね~」
そう言って幸せそうな顔をする私。
「ほんと、ひとみちゃんは美味しそうな顔でご飯食べるよね。
見てるこっちまで嬉しくなっちゃうわよ」
そう言って笑う葉月さん。
「そうですか?でも、美味しい物は美味しい・・・・」
そこまで言って、私は口に入れようとしたオムライスを危うく落としそうになった。
…向かいにいた葉月さんも、横に顔を向けたまま、凍りついた。
「ここしか空いてないないから座るぞ」
「・・・ど、どうぞ」
引きつる笑顔で葉月さんが言った。
・・・あ。
私と同じ、オムライスだ。
そこで、私は洗礼を受ける。
同じ部署の先輩方に、『よくやった』『見直した』『スカッとした』『島谷のは正論だ』などと、言ってくれて。
少し悪かったのかな?と反省もしていたけど、その言葉に、少しばかり救われた。
「…今日一日で、ヒーローになっちゃったわね、ひとみちゃん」
そう言って葉月さんは笑う。
「ヒーローって、男じゃないですか?」
そう言ってうな垂れる私。
「ひとみちゃんのあれは、男気があったと思うけど?」
と、真顔で言われ、反論する気も失せてしまった。
『…ぁ、あれ、総務部の新部長じゃない?』
『うっそ!カッコいい!』
『確かこの会社の御曹司・・・玉の輿に乗りた~い』
『一夜限りの女でも許しちゃう』
…などと、色々言われている。
…見た目と実際は、真逆。…それを知ったら、きっと誰一人近寄らない。
私は終始、金崎部長を見ないようにしながら、ランチを頬張っていた。
「う~ん、やっぱここのオムライス美味しいですよね~」
そう言って幸せそうな顔をする私。
「ほんと、ひとみちゃんは美味しそうな顔でご飯食べるよね。
見てるこっちまで嬉しくなっちゃうわよ」
そう言って笑う葉月さん。
「そうですか?でも、美味しい物は美味しい・・・・」
そこまで言って、私は口に入れようとしたオムライスを危うく落としそうになった。
…向かいにいた葉月さんも、横に顔を向けたまま、凍りついた。
「ここしか空いてないないから座るぞ」
「・・・ど、どうぞ」
引きつる笑顔で葉月さんが言った。
・・・あ。
私と同じ、オムライスだ。

