「失礼しますー………………」
「あっれー、遥くん、珍しいねぇ。」
「遥……………………?」
え………………………………?
保健の先生より何より、俺はそっちに目をやった。
「葵…………………………」
葵は車椅子で、そこにいた。
俺は、暑いせいでもあるだりうけど、汗ばんできた。
「先生、今からちょーっと出張研修だからいないんだけど、遥くんは適当にいてくれて大丈夫だから」
若くておちゃめな詩緒里先生は、そう言ってバタバタと出かけた。
「葵………………あの………………」
「遥。」
その瞬間、体が温かくなった。
優しい、温かさ。
「葵………………俺…………」
「バカな遥。」
え?今、バカって言わなかった?


