僕の日々を染めた人

こうゆうときこそ、危ない。


「ごめん、座れないから壁際行って。」


葵にそう言ったら、一瞬「え?なんで?」って顔したけど、


すぐに壁際にもたれた。


「我慢して。ちょっとだから。」


多分スーツを着た人たちは、俺たちより2つ前の駅で降りると思う。


そこは、大きな会社が密集してるところに一番近い駅だから。


だから、少しの間。


「………………わかった。」


俺は壁ドン体勢に入る。


相変わらず葵はそっぽ向いてる。


俺はこんなにも緊張してますが。


さすがに緊張するよ。壁ドンは。


葵の匂いが鼻をかすめる。