僕の日々を染めた人



俺は泣き止むと、昔の話をした。


本当は、俺に力があれば、父さんは死ななかったんじゃないかって。


あの日から自分を責めてばっかだった。


俺は誰も、幸せにできないんじゃないかって。


星乃はずっと、黙って聞いてくれた。


うなずきながら、優しい目をして。


「………………大丈夫。大丈夫だから。」


そのときの『大丈夫』は、かなり俺を癒してくれた。


「…………お父さんはきっと、遥を憎んでなんかない。

幸せになって欲しいと思ってる。

だって、あんたのために死んだんでしょ?

その命、無駄にしてどうすんの。

精一杯生きて、幸せになんなきゃ。」


星乃は口角を上げて微笑んだ。


俺の涙をぬぐってくれた。


「………………ありがとう。ありがとう。」


また泣きながら、何度も何度も、ありがとうって言った。


星乃も何度も何度も、俺の涙をぬぐった。