私の恋は間違いでしたか?

私は頭を抱えた。

私は自分のことしか考えていなかった。

最低だ。本当にごめんなさい。

たかが一人の男のことで、友達を悲しませた。

なんて愚かな女なんだろう?

今まであまり人に好きと言われたことがなくて、舞い上がっていたのかもしれない。

もう、友達には戻れないかな…

そう思っていた時、ちえちゃんが戻ってきた。

「ちえちゃん…」

「ごめんねっちょっとびっくりして、頭こんがらがってた!じんくんに電話したら落ち着いたよ。」

「そっか。戻ってきてくれてありがと。」

「うん。2人に嘘つかれてたのは、本当にショックだよ…でもね、じんくんにこの事話したらさ、これからは俺がいるから大丈夫だよって言ってくれたの。だからね、私、れいちゃんのこと応援する!だから、頑張って?ざっきーと付き合っちゃダメとか言わないから!ね?」

本当に強い子だ。まさかそう言ってくれるとは思わなかった。

「ちえちゃん…ありがとう…」

「うん!付き合ったら報告してね?楽しみにしてるから!」

「うん、わかったよ。」

それからのちえちゃんは、ずっとニコニコしていた。

だから私は、すごく安心した。

ちえちゃんに話せたし、許可ももらった。

もう悩むこともない。

でも本当は、すごくショックだったんだよね。

友達に裏切られるということがどれだけ残酷で傷付くことなのか、この時の私はまだ知らなかった。

自分のことで頭がいっぱいで、ちえちゃんの本当の悲しみに気付いてなかったのだ。