私の恋は間違いでしたか?

"ちえちゃん、新しい彼氏ができたみたいなので、ざっきーのこと少し本気で考えてみようかなって思います。今まで一方的に拒否し続けちゃって、すいません。"

"岡田ちゃん!ほんと?超嬉しい!諦めずにLINE送っててよかった!本当にありがとう!"

笑ってしまった。

私はまだ付き合うとは言っていない。

少し考えようとしているだけだ。

これだけで喜ぶなんて、可愛い人だな。

私も少し前向きな気持ちになっていた。

でも、もしざっきーと付き合うならちえちゃんには本当のことを言わなければいけない。

いつまでもこそこそするのはだめだ。

本当にごめんなさいと謝って、付き合ってもいいと言ってもらってからでないとだめだ。

私は決意し、ある日ちえちゃんを呼び出した。

とりあえずカラオケに行き、何曲か歌った。

「れいちゃん、なんかあったの?元気ないように見えるよ」

そう言われて、決めた。

言うなら今しかない。

「あのね、ちえちゃん、実はさ…」

私は全てを打ち明けた。

ちえちゃんとざっきーが付き合ってるときから、ざっきーからLINEが来ていたこと。そして近藤さんともLINEしていたこと。ざっきーに告白されたこと。断ったこと。ちえちゃんに新しい彼氏ができて、少し考え直そうかと思っていること。でも、ちえちゃんが嫌だと言うなら付き合わないと決めていること。

長々と話し続けた。

ちえちゃんは、泣いていた。

私にもざっきーにも、裏切られていたのだと。

そりゃそうだ。

私が同じことをされたら、悲しみと怒りでどうにかなってしまいそうだ。

私はちえちゃんを、少しなめていたのかもしれない。

別れてすぐに違う男の人と付き合えるということは、すぐに立ち直れる強い子だと。

ちえちゃんは、頑張って忘れようと努力していたのに。


「ごめん、頭の整理ができない…」

ちえちゃんはそう言って、出て行った。