私の恋は間違いでしたか?

ある日、ちえちゃんから思いもよらないことを言われた。

「れいちゃーん、あのさ、好きな人できたの!」

え?こんなにはやく?

こないだまでざっきーのこと忘れられないって、あんなに病んでたのに。

「え?そうなの?誰?」

「あのね、ここの常連さんで毎日来るんだけど、グレーの作業着で。わかんない?私、仲良くなったんだけどさ」

グレーの作業着でちえちゃんと仲良しな常連さんは、一人思いつく。

でも、どう見ても年の差がありそうだ。

「あの人かな?わかるよ!でもあの人、歳はいくつ?」

「あたしの9個上だよ!でももうお互い大人だし、年の差なんて関係ないよね♪」

おいおい、お互い大人って、君まだ今年18になる少女じゃないか。

「びっくり。で、いい感じなの?」

「ざっきーと別れた直後ぐらいに番号聞かれてさ。精神的に辛い時期だったから心の拠り所が欲しくて教えちゃったの。そしたらすごくいい人でさ、恋しちゃった♪」

なんだそれ。ちえちゃんもちえちゃんでチャラいのかなんなのか。

でもよかった。私がざっきーに言い寄られているという罪悪感が少し薄れた。

ちえちゃんは前に進んでたんだ。

友達の元彼ってだけで拒否し続けて、本当は彼を傷つけてたんじゃないか。

本当に私のことを好きでいてくれてるんじゃないか。

そう思えてきた。