どんなに苦しくても、辛くても、時間は止まってくれない。


泣いているうちに朝になっていた。


いつのまにか寝ていて、お風呂にも入っていない。


泣いて腫れた目も、ぐちゃぐちゃな髪も、全部洗い流せたらいいのに。


そうありえもしないことを考えながらお風呂に入るために服や下着をクローゼットから取り出す。


今、五時十分。


まだ、間に合う。


私はお風呂のある下の階に降りた。


お風呂まではリビングを通らなければいけない。


リビングを通って行こうとしたとき、ソファにはいるはずのない二人が寄り添って寝ていた。