不良の未来から来たサイボーグ

「なぁ刈菜。」

「何?」

「刈菜の話聞かせてくれ。」

「なんでウチの話をお前なんかに話さないとダメなんだよ。」

「頼む!お前の事を知りたいんだ!」

「…は?」

「あっ!間違えた!だ、だからその、何が起きたか知りたいんだ!そうだ!知りたいんだ!」

「ぷっ…!あはははっ!ばっかみたい!良いよ。教えてあげる」

「本当か!?」

「うん。」

「まず。ウチは3000年代から来たサイボーグ」

「さ、サイボーグ!?」

「そう。それからアルカディオでは地獄から来た死神だから。」

「死神!?」

「見たでしょ?銃を…」

パチン

「これ…。見たよね?」

「ば、爆発した銃が戻ってる」

「もちろん!これは本物」

カチャ

パーンパーン

「本物だな…。」

「容赦なく人を殺すから死神と言われている」

パンパン

「百発百中狙った獲物は逃がさない。」

「刈菜は人を殺したいと思って殺してんのか?」

「いや。ウチにも理由があって殺し屋をやっている。」

「は?」

「住民からは死神扱いだけど。
警察からは頼れる存在。」

「なんでだ?」

「殺してくれと言われた人物を殺すのがウチの役目。」

ガチャ

「銃声が聞こえたんだ…が。」

「何?」

「やっぱり何もない。」

バタン

「何それ。」

「続きを聞かせてくれ」

「ま、そうやって殺して行ったんだけどね。まぁ警察からは頼れる存在って言うのもざっと2年前まで。
今なんか誰もが恐れる死神だから」

「は?」

「ある日記者会見で警察のトップがこう言った。

刈菜蘆花さんは誰ですか?私達はそんな名前の人聞いたこともありません。

ってね。
んでキレちゃったんだ。軽くね。
で、そのトップを殺しちゃったんだよね。今なら警察からも死神扱い。」