好きだったよ。



そして家庭教師がやって来る日が来た。

今日のために自室は綺麗に片付けた。

実は先生がどんな人なのか全く知らない。

お母さんいわく“当日までのお楽しみ”だそうだ。

そんな…受験生だから家庭教師を頼むと言った本人があまりにも呑気すぎるんじゃないだろうか?


「お母さんー…
何か緊張する…」


リビングの机に項垂れて話しかける。


「ふふふ、そんな心配しなくても大丈夫よ
優菜もきっとその先生気に入るんじゃないかしら
とても優しい人だったわよ」


お母さんは会った事があるからそんなこと言えるんだ…

そんな時だった。


“ピーンポーン…”


「あら、先生来たんじゃないかしら
一緒に行きましょう」


「はーい…」





これが私の長い片想いの始まりになるなんて、この時は全く思わなかった。