第1巻 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~

「やっと塞がりかけてるのに...。」

「大丈夫!僕は無理なんかしないよ。」


誰が信用するのだ...その台詞。
ディーブもその言葉を、信頼してはいないようだ。


「え〜、信用ゼロなの?悲しいな。ドールを使うから、僕は大丈夫だって。」


ディーブから舌打ちのようなものが聞こえた。
相当気にくわないようだ。
ディーブは仕方無しにギフトの拘束を解いた。

決してディーブも現状が解っていない訳ではない。
怪我より現状打破が優先という事は、嫌でも解らせられる。