約束の時間前30分に、ディーブに叩き起された。
準備もせずに寝ていた事に不満があったようだ。何も言わずに、只俺の太ももを殴っていた。
13歳という成長盛りの筈なのだが、その拳は此方が悲しくなってしまう程弱かった。
俺はディーブの頭を撫でつつ1つ欠伸をして、謝った。残念ながら直ぐに手をどかされてしまったが...。
ディーブの髪の毛って柔らかいから、つい触りたくなってしまう。取り敢えず触り心地がいいのだ。
寝起きで動きが鈍い俺をディーブが、自室まで腕を引っ張る。
連れて行ってくれるのはありがたいが、俺が足を滑らせたらディーブを潰してしまいそうで、ありがたみよりそっちの恐怖が大きかった。
自室に辿り着くとディーブは手を離した。
俺は前回の依頼でギフトから貰ったコートを着る。
そして、何時も持ち歩いている愛用ナイフを、コートのポケットに入れた。
ディーブはジャンパーに手袋まで着けていたが、首元が寂しい。
俺はクローゼットからマフラーを取り出すと、自室の入口付近で待っているディーブを手招きで呼んだ。
ディーブは不思議そうに俺を見つめながらも、ゆっくりと此方へ歩いてきた。
「ほら、マフラーだ。しっかり着込まねぇーと、風邪引くぞ。」
俺はディーブにマフラーを巻いた。
無表情が眉間に皺を寄せ、頬を膨らませた。
「子供扱いしないで...。」
「13は十分子供だっつーの。」
今度は俺がディーブの手を引き、玄関へ向かった。
ディーブの耳が赤くなっていたのは、俺だけの秘密だ。
準備もせずに寝ていた事に不満があったようだ。何も言わずに、只俺の太ももを殴っていた。
13歳という成長盛りの筈なのだが、その拳は此方が悲しくなってしまう程弱かった。
俺はディーブの頭を撫でつつ1つ欠伸をして、謝った。残念ながら直ぐに手をどかされてしまったが...。
ディーブの髪の毛って柔らかいから、つい触りたくなってしまう。取り敢えず触り心地がいいのだ。
寝起きで動きが鈍い俺をディーブが、自室まで腕を引っ張る。
連れて行ってくれるのはありがたいが、俺が足を滑らせたらディーブを潰してしまいそうで、ありがたみよりそっちの恐怖が大きかった。
自室に辿り着くとディーブは手を離した。
俺は前回の依頼でギフトから貰ったコートを着る。
そして、何時も持ち歩いている愛用ナイフを、コートのポケットに入れた。
ディーブはジャンパーに手袋まで着けていたが、首元が寂しい。
俺はクローゼットからマフラーを取り出すと、自室の入口付近で待っているディーブを手招きで呼んだ。
ディーブは不思議そうに俺を見つめながらも、ゆっくりと此方へ歩いてきた。
「ほら、マフラーだ。しっかり着込まねぇーと、風邪引くぞ。」
俺はディーブにマフラーを巻いた。
無表情が眉間に皺を寄せ、頬を膨らませた。
「子供扱いしないで...。」
「13は十分子供だっつーの。」
今度は俺がディーブの手を引き、玄関へ向かった。
ディーブの耳が赤くなっていたのは、俺だけの秘密だ。


