あれから俺達は3人は、やっとの思いで家に辿り着く事ができた。
俺はまだ歩ける程だったが、ギフトは出血多量で1人で歩ける状態では無かった。
俺も左肩を銃で撃たれているが、ギフトに肩を貸した。

家に辿り着くと速攻でディーブの部屋に叩き込まれた。
ディーブは無言で医療用具を準備して、俺とギフトの怪我を治療し始めた。
ギフトは出血多量なので、輸血しつつ他の薬も点滴でギフトに入れていった。
おまけに腹部に銃弾が残っているらしく、ディーブはギフトを奥の部屋に連れて行った。
奥の部屋に行く前に、ディーブは俺に動くなと、一言残して言った。


「どこにも行かねぇーっつーの。」


小さく呟いた。
全身が痛いが、左肩が特に痛い。あの一撃は辛かったな。
だが、今冷静になって考えてみると何故女は、あんなに俺の事を怖いと言ったのだろうか。

俺の顔がそんなに怖かったのか。それはそれで、傷付くな...。
俺は自身の顔を触る。
こういう事は自分では解らないのだろう。
機会があった時に誰かに聞けばいいさ。